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朝霞市出身のアーティスト、高橋理子さんにインタビューを行いました!~朝霞市は男女平等を進めています~

印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 記事ID:0068892 更新日:2018年2月7日更新

「固定観念を覆す=私らしく生きる」              

 朝霞市では、性別に関わりなく、個々の能力を発揮できる社会の実現のため、さまざまな取り組みを通して男女平等を推進しています。今回は、第一線で活躍する朝霞市出身のアーティストであり、「第12回さいたま輝き荻野吟子賞」の受賞者でもある、高橋理子さんにお話しをうかがいました。

「さいたま輝き荻野吟子賞について」

高橋理子さん写真 取材中1

 ご自身の作品をバックに、笑顔が素敵な高橋さん。

夢に向かい、走り続ける

 裁縫をする祖母と母を見て育ったことから、「ファッションデザイナーになりたい」という気持ちを小学生の頃から持つようになりました。新座総合技術高等学校で服飾の基礎を身に付け、オリジナルの生地で服を作りたいと、東京藝術大学で染織について学びました。フランスで活動をしていた頃に日本の文化である着物のすばらしさについて説かれたことが転機となり、それまでの「ただ素敵な服を作りたい」という思いが、「着物の価値や意義について発信したい」という思いに変わりました。

高橋理子さん写真 取材中2

 着物の伝統を継承し守る職人は男性社会であり、初めのうちは女性であることや、今までにない斬新なデザインであることから門前払いの日々でした。それからは、相手と対等に渡り合えるように、一心不乱に勉強し続けることで、様々な方から御協力いただき荻野吟子賞を頂けるまでになりました。私は良くも悪くも完璧主義で、常に自信がないからこそ、探求するし頑張れる。「私らしい」作品をつくるために、どこまでやっても満足することはないと思います。

固定観念に捉われない、自由な社会へ

 振り返ると、「女の子らしくしなさい」「勉強しなさい」と両親から言われたことは一度もありません。女の子だから赤いランドセルを持つことに疑問を持っていたし、自由な家庭環境の中で、いつも自分で考え判断し行動してきました。固定観念を打ち破らなければ、本当のことは見えません。「着物」「円」「直線」という限られた枠の中で追求した作品で、「当たり前」とされることについて人々が深く考えるきっかけをつくっていきたいと思っています。

 昨年出産を経験し、仕事のパートナーでもある夫と共に協力しながら子育てをしています。仕事と子育ての両立に悩む方は多いですが、誰もが働きたいときに働くことができる世の中になればと思います。また、性別ではなく、人として認め合える社会の実現を強く願います。

子どもたちへのメッセージ

 今ある環境の中で少しでも興味を持ったことがあれば、どんどん挑戦してみてください。そこで精一杯頑張ってみることから、自分の個性や能力が見出せると思います。自由で豊かな発想力をこれからも大切にして、夢に向かって歩んでいってください!

高橋理子さん写真 ご自身の作品の着物を着用しています。

 【高橋さんの作品】ご本人が「自分らしい」仁王立ちのポーズで。

プロフィール

 たかはしひろこ 1977年生まれ、朝霞市出身。円と直線のみで構成された図柄により、独自の活動を展開するアーティスト。着物を表現媒体とした創作活動のほか、日本各地の伝統技術を持った工場や職人とものづくりを行い、その作品は海外においても高く評価されている。新座総合技術高等学校を卒業後、東京藝術大学へ進み、大学院在学中に、仏外務省の招聘により、パリで活動。帰国後、株式会社ヒロコレッジ設立(現在高橋理子株式会社)。