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令和3年2月18日、朝霞市泉水三丁目に所在する泉水山・富士谷遺跡より出土した『泉水山・富士谷遺跡出土浅鉢形土器』を朝霞市指定有形文化財として指定しました。
泉水山・富士谷遺跡出土浅鉢形土器
施文図
泉水山・富士谷遺跡第84地点(調査期間:平成26年10月日~12月4日)で出土した浅鉢形土器は、出土状況から器として使用したのちに底部を欠き、炉の構築材として使用されたと考えられます。
炉として使用し、火を受けたため当時の色は不明ですが、自然科学分析の結果、漆と顔料の塗彩のみで渦巻文や鋸歯(きょし)状の文様が描かれていたことがわかりました。
寸法:口径:49cm / 底径:11cm / 器高:19.3cm
時期:縄文時代中期 勝坂期~加曾利E1期 (今から約5,000年前)
朝霞市泉水三丁目に所在し、黒目川を臨む台地縁辺部に立地しています。これまでの調査地点は84地点に及び、旧石器時代から中世に至るまでの遺構や遺物が確認されています。
縄文時代中期では、70軒以上の竪穴住居跡や多数の土坑等が検出され、その配置から市内最大級の環状集落と考えられています。
なお、第1地点は、昭和38(1963)年に朝霞町教育委員会が市内において初めて学術調査として発掘調査が実施されました。当市の埋蔵文化財保護行政の第一歩として記念すべきものとして、当時の出土品は、昭和48年に『泉水山遺跡出土品(旧名称:泉水山遺跡)』として市指定文化財(第9号)に指定されました。
※お問合せは、朝霞市教育委員会文化財課 電話:048-463-2927(文化財保護係)までお願いします。