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帯状疱疹(たいじょうほうしん)

印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 記事ID:0144963 更新日:2022年10月12日更新

どんな病気?

 帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気です。子どもの頃にみずぼうそう(水痘)にかかると、水ぼうそうが治ったあとも水痘・帯状疱疹ウイルスが神経の中にずっとひそんでいます。疲れやストレス・病気など何らかの原因で体が弱り、抵抗力が落ちてきたときにこのウイルスが再び活性化してきて「帯状疱疹」として発症します。発症すると皮膚の症状だけでなく神経にも炎症を起こし痛みが現れます。神経の損傷がひどいと、皮膚の症状が治った後も、痛みが続くことがあります。

 加齢などによる免疫の低下が発症の原因となることがあり、50歳代から発症率が上昇。80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています。疲労やストレス、糖尿病やがんなどの免疫機能が低下する病気が原因になることもあり、小児や若い方でもかかる可能性があります。

 原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスに対しては、成人の9割以上が抗体を持っていることから、既にほとんどの人が感染していると考えられ、誰もが帯状疱疹を発症するリスクがあります。

症状

 体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い発疹と水ぶくれ(水疱)が多数集まって帯状に出現します。水疱が見られる2~3日前から皮膚に痒みやピリピリした痺れ・痛みを感じることが多くあり、その後に周囲が赤くなった小さな水疱がかたまって発生します。

 水疱は出現してから5日ほどで乾いてかさぶたになります。かさぶたができるまでは、水疱には水痘・帯状疱疹ウイルスが入っていて感染力があるため、水ぼうそう(水痘)にかかったことがない人が接触すると水ぼうそう(水痘)にかかることがあります。

 また、皮膚症状が治った後も痛みが残ることがあり、3か月以上続くものを帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼びます。治療が遅れた方、がんや糖尿病、膠原病などでもともと免疫力が落ちている方、ご高齢な方ほど後に痛みを残しやすいことが知られています。

予防と治療

予防としては、免疫力が低下しないよう、できるだけ健康的な生活習慣を保つことが大切です。食事のバランスに気をつけ、適度な運動と十分な睡眠を心がけましょう。

さらに50歳以上の方については、ワクチンを接種することで発症予防、重症化予防が期待できるとされています。

治療の中心は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬です。より早期の投与が効果的といわれていますので、痒みや痛みのあとに水疱が出現するなどしたときは、できるだけ早く受診しましょう。

帯状疱疹ワクチンについて

乾燥弱毒性水痘ワクチン(「ビケン」)

乳幼児の定期接種で使用されているワクチンですが、平成28年3月に、50歳以上の者に対する帯状疱疹の効能・効果が追加され、帯状疱疹の予防目的で任意接種ができるようになりました。

接種回数:1回(皮下接種)

注)生ワクチンのため、明らかに免疫機能に異常のある疾患をお持ちの方や免疫を抑制する治療を受けいる方は接種できません。

乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(「シングリックス🄬」

平成30年3月に50歳以上の帯状疱疹の予防ワクチンとして販売認証され任意予防接種ができるようになりました。

接種回数:2回(筋肉内接種) 1回目の接種から2か月以上の間隔をあけ2回目を筋肉内注射します。

接種費用

任意の予防接種(予防接種法の対象外)のため、費用は医療機関ごとに定められており、全額自己負担での実施となります。

接種を希望される方は、実施医療機関に直接お問い合わせをお願いいたします。

任意予防接種による健康被害の救済措置

どちらのワクチンも国の定期接種ではなく任意接種のため、万一健康被害が生じた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく救済の請求ができます。
詳しくは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構・健康被害救済制度をご覧ください。

関連情報

ヘルペスと帯状疱疹(日本皮膚科学会)

Shingles(Herpes Zoster)(CDC)

水痘・帯状疱疹の動向とワクチン