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SNSをきっかけとした消費者トラブルに気を付けてーその人、本当に信用できますか?-
寄せられた相談の事例
SNSの広告を見て副業の高額なサポートプランの契約をした
「月に100万円から200万円稼げる」というSNSの広告を見て副業サイトにアクセスし、ノウハウが記載された情報商材を購入した。すると業者から電話があり、25万円のサポートプランを勧誘されたので、「お金がないので支払えない」と断ったが、消費者金融からの借金を勧められ、「今後発生する報酬ですぐに返せる」と言うので借金をして契約をした。
しかし、仕事の内容が広告と違っており、業者の言う通りにやってもまったく稼げないので解約したい。
SNSで連絡が来た相手に出会い系サイトに誘われて高額な費用を支払った
SNSで知り合った相手とやり取りをしたところ、「別のサイトでやり取りをしよう」と言われて出会い系サイトに誘われた。するとサイトから「有料の専用のチャット内に入る必要がある」、「個人同士でやり取りをするにはお金が必要」と言われた。
相手が「お金は会ったときにすべて自分が払う」と言うので合計約20万円を支払ったが、その後もサイトから費用を請求され、相手にも全然会えないのでだまされたことに気が付いた。
トラブル防止のポイント
保護者のスマートフォン端末や保護者用アカウントでログインしたゲーム機を子どもに使わせている
トラブルのきっかけとして最も目立つのは、保護者のアカウントが登録されたスマートフォンや保護者のアカウントでログインした家庭用ゲーム機を、子どもに渡して使わせている点です。このような端末等で子どもが課金した場合は、アカウントの所有者である保護者が決済を行ったとみなされます。
決済時のパスワードを設定していなかった、クレジットカードの管理が十分ではなかった
スマートフォン端末での課金トラブルの事例では、「パスワードが必要な設定になっていなかった」など、子どもでもタップするだけで簡単に課金ができるようになっていたというもののほか、「保護者が操作するところを見てパスワードを覚えた」、「保護者のクレジットカードを子どもが持ち出して課金した」などのケースがあります。
家庭用ゲーム機では、「子どもが保護者用アカウントで利用して課金してしまった」などのケースがあります。
決済完了メールを見落としていたため、課金に気づかなかった
保護者のアカウントで課金を行った場合は、保護者自身が設定したメールアドレス宛てに通知が届きますが、「メールを見落としていた」、「子どもが決済完了メールを削除していた」等、メールを見ていなかったために高額な請求になってしまったというケースが見られます。
アドバイス
課金する場合のルールを家族で話し合いましょう
オンラインゲームでアイテムを購入する際のルールについて、家族でよく話し合いましょう。
また、子どもが無断で現金やクレジットカードを持ち出すことがないよう、見つかりにくい場所に保管するなど、適切に管理しましょう。
保護者のアカウントで子どもに利用させず、保護者のアカウントで子どものアカウントを管理、保護できるように「ペアレンタルコントロール」を利用しましょう
子どもが保護者の許可なく課金してしまうことがないように、保護者のアカウントで子どもに利用させることは避けましょう。
また、子どものゲーム利用を管理、保護するための仕組みとして、「ペアレンタルコントロール」という機能が備わっていますので、それを利用することで、子どものアカウントでの課金を制限することができます。
事前に保護者のアカウント設定を確認しましょう
保護者のアカウントで子どもに利用させる場合には、事前にアカウントを確認し、決済時にパスワードが必要になっているか確認しましょう。
課金時に、普段使用しているアドレスに決済完了メールが届くように設定しましょう。高額な請求にならないように、上限額を設定することも一法です。
未成年者契約の取消しが可能な場合があります
未成年者が保護者の承諾なく契約を結んだ場合、原則として、民法で定められた未成年者取消権によってその契約を取り消すことができます。しかし、オンラインゲームでは、保護者のアカウントで子どもが課金している場合や、ゲーム内で年齢確認画面があるにもかかわらず成人であると偽って課金している場合には、取り消しや返金が認められないケースがあります。
困ったときは消費生活相談をしましょう
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