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「ヤングケアラー」を知っていますか?
ヤングケアラーとはこんな子どもたちです
ヤングケアラーとは、法律上の定義はありませんが、一般的に本来大人が担うような家事や家族の世話、介護、感情面でのサポートなどを行っている18歳未満の子どものことです。
埼玉県が令和2年度に県内高校2年生を対象に実施した実態調査によると、「ヤングケアラーである(だった)」と回答した生徒は全体の4%でした。そのうち「ケアについて話せる人がいなくて孤独を感じる」「ストレスを感じる」と回答した方はそれぞれ20%近くとなる結果でした。
家族の中に支援を必要とする人がいる場合、サポートする大人がいなければ子どもが担うことになります。具体的には、入浴やトイレの介助、買い物、料理などの家事などが該当します。
ヤングケアラーは家族の支援を行うことで、勉強時間や友人との時間が十分に取れなかったり、進路を変えざるを得なかったりすることがあります。
一般社団法人日本ケアラー連盟におけるヤングケアラーの具体例としては、以下のように紹介されています。
皆さんは、自分自身がヤングケアラーであることを自覚していない、あるいは周囲に相談できない子どもが多くいることを知っていますか?皆さんの目で気が付いたこと、家族のこと、ご自身のことで悩んだらご相談ください。
ヤングケアラーの現状
Q.ヤングケアラーはどれくらいいるのですか?
令和2年度の厚労省の調査では、調査に参加した中学校の46.6%、全日制高校の49.8%にヤングケアラーが「いる」という結果になっています。また、同調査では、「家族の中にあなたがお世話をしている人はいますか」という質問に対し、「いる」と答えた中学2年生は約6%にのぼりました。これは、回答した中学2年生の17人に1人がヤングケアラーだったということになります。
Q.ヤングケアラーは、毎日家事や家族の世話をしているのですか?
世話をしている家族が「いる」と回答した人に頻度について質問すると、半数近くが「ほぼ毎日」世話をしているという結果になっています。
令和2年度に埼玉県が高校2年生に行った調査では、ヤングケアラーが平日にケアにかける時間は「1時間未満」が4割、「1時間以上2時間未満」が3割でした。しかし、同年行われた厚生労働省の調査では、平日1日あたりに世話に費やす時間として、中学2年生は平均4時間、全日制高校2年生は平均4時間と、さらに長い結果になっていました。
Q.ヤングケアラーは具体的にどんなことをしているのでしょうか?
ヤングケアラーがしていることの多くは、食事の準備や掃除や洗濯といった家事、見守り、きょうだいの世話、感情面のサポート等になります。
Q.家族のケアをすることで、ヤングケアラーの生活にはどんな影響が出るのでしょうか?
人にもよりますが、自分の時間が取れない、勉強する時間が充分に取れない、ケアについて話せる人がいなくて孤独を感じる、ストレスを感じる、友人と遊ぶことができない、睡眠が充分に取れない、というヤングケアラーは少なくありません。 このように、子どもや若者が担うケアの負担は大きいものがありますが、家事や家族の世話などを若い頃に担った経験をその後の人生で活かすことができている、と話す元ヤングケアラーがいることも事実です。
Q.朝霞市のヤングケアラーの現状は?
令和5年11月に、市内公立小学校5年生から中学校3年生までを対象に、実態調査を行いました。
詳しくは、以下のページをご参照ください。
相談したいときは
家族のために頑張っている中での日々ぼ悩みや不安を相談したいときの相談先を紹介しています。一人で解決しようと頑張り続けるのはとても大変なことです。自分の気持ちを他の人に話してみませんか?
ヤングケアラー向けLine相談を利用してみませんか
埼玉県では、ヤングケアラーが元ヤングケアラーに悩みを相談したり、話を聞いてもらえる場所として、Line相談を開始しました。相談でなくても構いません。ただ話を聞いてもらいたい、他にも同じ境遇の人がいるのか聞いてみたい、いい情報が得られるかもしれないなど、少しでも気になったら気軽にお友達登録してみてください。
※詳細は埼玉県のホームページをご確認ください。
令和5年度ケアラー月間メッセージ動画
埼玉県では、11月をケアラー月間として、ケアラーの方が孤立しない社会の実現を目指して集中的な広報啓発を行っています。その一環として、タレントのハリー杉山さんによるメッセージ動画を作成しました。県HPのほか、県内市町村や協力企業のサイネージなどでご覧いただけます。
参考(関連ホームページ)
ヤングケアラーについては、厚生労働省や埼玉県のホームページで詳しく紹介されています。