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学校給食で韓国料理を提供しました(令和4年11月)
韓国料理
令和4年11月30日(水曜日)、市内の小・中学校の給食に韓国料理を提供しました。
今回提供したのは、「トック」と「ヤンニョムチキン」、「チャプチェ」です。
写真右下がトック、右上がヤンニョムチキン、左上がチャプチェです。
トック
「トック」はお正月と旧暦の正月に食べる韓国の伝統料理です。牛肉または牛骨スープにうるち米で作った長い円柱型の餅をスライスして入れるのが一般的です。数え年で年齢を数える韓国では、「トック1杯を食べると1歳の年を取る」という言い伝えがあり、「いっぱい食べて早く大人になりたい」と何杯も食べる子どももいます。長い餅で作るため「長寿」の意味があり、スライスした餅がお金(銅貨)の形をしていることで「富を祈る」意味もあります。餃子を入れて食べることもあり、餃子を入れたトックは「トッマンドゥク」と言います。
日本でトックを簡単に作る方法を紹介します。
1.市販のコムタンスープを鍋に入れて火をつけます。
2.スープが沸いたらトック餅を入れます。
3.餅が柔らかくなるまで火を通します。
4.薬味として錦糸卵と刻み海苔などを乗せると出来上がりです。
最近は日本でも韓国の食材を簡単に手に入れることができますので、是非作ってみてください。
ヤンニョムチキン
ヤンニョムチキンは韓国風のフライドチキン料理で、揚げた鶏肉にコチュジャン、ケチャップ、ニンニク、砂糖などを入れて和えた料理です。海外では「韓国式フライドチキン(Korean fried chicken)」として知られています。
実を言うと、「ヤンニョム」とは「たれ」や「ソース」のことを意味します。
最近、韓国のチキンは醤油だれ、粉チーズ、唐辛子、ガーリックソース、からしソースなど多様な「たれ」や「ソース」を利用して作りますが、なぜかコチュジャンをベースに作ったたれを和えたチキンだけを「ヤンニョムチキン」と呼びます。
韓国で最も基本的なチキンは「フライドチキン」と「ヤンニョムチキン」です。そのため、「バンバンムマニ」という言葉もあります。「バンバンムマニ」とは「フライドチキンとヤンニョムチキンを半分ずつ、チキンム(チキンと一緒に食べる大根の漬物)を多めに」の意味です。
チャプチェ
チャプチェ(雑菜)はにんじん、玉ねぎ、肉、きのこ(しいたけやきくらげなど)、ほうれん草など多様な具材を油で炒め、茹でた春雨と醤油だれを入れもう一度炒めた後、最後にごま油を和えた食べ物です。多様な色の野菜を使うことで多彩な色の調和と栄養のバランスを重視し、刺激的でないため日本でも愛されている料理です。主におかずとして食べますがどんぶりで食べることもあります。家庭でいいことがあってみんなで祝うときや誕生日、旧正月やチュソク(秋夕、旧暦の8月15日)など民族的な祝祭日に食べる代表的な料理です。
韓国の文化の紹介
韓国のお正月「ソルナル」について紹介します。
「ソルナル」は1年の始まりを記念する日であり、陽暦1月1日、旧暦1月1日の両方を言います。陽暦の1月1日は当日のみ祝日ですが、旧暦の1月1日は前後を合わせた3日間が祝日となります(旧暦12月31日~1月2日)。
旧暦のソルナルには親戚が集まります。朝起きたらハンボク(韓服)を着て先祖に祭祀(「チャレ」と言います)をし、親戚や隣人の大人たちにも新年のあいさつをします。親戚や隣人の大人たちは子供に幸せを祈る言葉、励ましの言葉とともにお年玉をあげます。
チャレが終わったら食事をします。食べるのはチャレに使った料理とトックなどです。
チャレと新年のあいさつが終わったらユンノリ、ノルティギ、凧揚げなど、様々な民俗遊びをしながら楽しく過ごします。
「ユンノリ」は木で作った4つの「ユッ」を投げて、その結果によって駒を動かし勝負を競う伝統遊びで、多くの人がチームを分けて楽しむ遊びです。
「ノルティギ」は主に女性たちがする民俗遊びです。その名前を解釈すると「ノル(板)+ティギ(跳び)」で、広い板を巻いた筵のようなものの上に乗せ、2人で交互に飛び上がる、シーソーのような伝統遊びです。
「凧揚げ」は厄を払う意味があります。その年のあらゆる災いを凧に乗せて吹き飛ばし、福を迎えるという意味が込められています。
2023年は1月21日~24日(日曜日が重なり祝日が1日増えました)が旧暦のソルナル連休でした。
韓国の新年のあいさつは「新年の福をたくさん受け取ってください」です。
皆さん、「새해 복 많이 받으세요(セヘ ボッ マニ パドゥセヨ)」
記事作成にあたり、多文化推進サポーターの羅妍智様にご協力いただきました。