本文
学校給食でアメリカ料理を提供しました(令和4年9月)
アメリカ料理
令和4年9月28日(水曜日)、市内の小・中学校の給食にアメリカ料理を提供しました。
今回提供したのは、「ガンボライス」です。
写真右下がガンボで、ご飯と一緒に食べます。
ガンボライス
「ガンボ(Gumbo)」は、アメリカ合衆国の南部で親しまれている煮込みスープ料理です。
発祥の地とされるルイジアナ州にちなんで「ルイジアナ・ガンボ」と呼ばれることもあります。南部以外の地域では、郷土料理のレストランなどで食べることができます。
香辛料をふんだんに使ったとろみのあるスープに、鶏肉やソーセージを使った肉系、エビ、カニ、カキなどを使った魚介系、肉と魚介を両方使ったものなど、様々なバリエーションがあります。また、どのスタイルのガンボにも、必ず玉ねぎ、ピーマン、セロリが入っています。
とろみの決め手は日本でもおなじみの野菜、オクラです。オクラ以外にササフラスという植物の粉(フィレと呼ばれる)を使ってとろみを出すこともあります。
今回給食で提供されたガンボライスは、とろみの素にオクラを使った鶏肉とソーセージのガンボを日本の子ども達にも食べやすくアレンジ。本場と同じくごはんと一緒に楽しみました。
アメリカ(ルイジアナ)の文化の紹介
今回ご紹介した料理「ガンボ」は、アメリカ合衆国南部、ルイジアナ州生まれ。
ルイジアナ州は、アメリカのほかの州とは異なる独自の文化が育まれた地域として有名です。
18世紀の中ごろに、アメリカ北部の植民地よりルイジアナに移住したフランス系カナダ人、奴隷として連れてこられたアフリカ系の人々、ルイジアナを統治していたスペインなどの影響を受け、「ケイジャン」や「クレオール」と呼ばれる文化が形成されました。
ケイジャン料理は地元で手に入る食材に香辛料を効かせた、素朴な味わいが特徴の料理です。
香辛料は主に赤トウガラシ、パプリカ、クミン、クローブ、コリアンダー、タイム、オレガノ、ガーリックなどを使います。これらを調合し、塩・胡椒を加えた市販のケイジャンスパイスも売られています。また、料理のベースに玉ねぎ、ピーマン、セロリを使うことも特徴の一つです。代表的な料理として、ガンボ、ジャンバラヤ、ケイジャンチキンなどがあります。
クレオール料理には、ガンボやジャンバラヤなど、ケイジャン料理と共通の料理も多くあり、どちらもベースに玉ねぎ、ピーマン、セロリを使うことや、お米(長粒米)が主食であることなども似ていますが、クレオール料理では、バターやトマトなど、ケイジャン料理ではあまり用いない食材も使われます。クレオール料理は、ケイジャンに比べ都会的で、よりヨーロッパ的であるとされ、最近の南部料理のレストランでは、クレオール料理が主流となっています。
今回の給食のガンボライスは、素朴な味わいに香辛料とトマトを加えた、ケイジャン料理とクレオール料理を上手く融合させたガンボと言えるでしょう。
記事作成にあたり、多文化推進サポーターの鈴木博子様にご協力いただきました。