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令和6年度施政方針

印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 記事ID:0152867 更新日:2024年4月5日更新

1 はじめに

 昨年は新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことで、これまで中止を余儀なくされていた活動が再開され、4年ぶりの通常開催となった朝霞市民まつり「彩夏祭」では市内外から約73万人の方にお越しいただくなど、コロナ禍以前の活気を取り戻すことができました。また、多子世帯へのサポート強化として、新たに「あさか子育て世帯応援プロジェクト」を実施し、第3子以降の子どもを出産した世帯への応援給付金の支給や保育園等に入所する第3子以降の保育料の無償化、小・中学校に3人以上在籍している場合は3人目以降の子どもの給食費無償化を実現しております。市民生活や経済活動への支援として、令和5年11月~令和6年2月の水道基本料金を半額とし、物価高騰の影響を受けている学校給食は、令和5年10月~令和6年3月の6か月間、学校給食費を半額にするなど、物価やエネルギー価格高騰に伴う厳しい状況に対応しております。これもひとえに市議会をはじめ、多くの皆さんのご理解とご協力の賜物であると、心から感謝を申し上げます。
 政府は、令和6年度予算編成の基本方針の中で、物価高騰に対応しつつ持続的で構造的な賃上げ、デフレからの完全脱却と民需主導の継続的な成長の実現に向け、重要な政策課題について必要な予算措置を講ずるとしております。効果的な施策の実施により、我が国の経済が早期に回復するにとどまらず、持続的な発展を確かなものとしていくことに期待しているところです。市民の暮らしに大きな影響を及ぼす我が国の経済状況は、11月の労働力調査によると、完全失業率は、2.5%と前月と同率で、前年平均の2.6%と比べ0.1ポイント低下し、社会経済活動は緩やかな回復の兆しがあるものの、12月の消費者物価指数では、前年同月比で2.6%の上昇となっており、我が国の経済状況の厳しさは依然として続いております。
 このような中、本市では、市税収入が増額となる見込みとなり、市民生活や市内経済が日常を取り戻しつつあると感じておりますが、食品や光熱費などの物価の上昇に賃金の伸びが追い付いていない状況が続いており、日々の暮らしに大きな影響を与えているものと認識しております。
 また、全国的に少子化が進んでいる中、本市は依然として人口が増加傾向にありますが、令和4年の合計特殊出生率は「1.25」で、前年より「0.1」増加したものの、全国平均よりも低い状況が続いており、これを維持・上昇させるため、「子育てがしやすいまち」をさらに推進することが必要と感じております。人口の減少は家族の形の多様化や地域社会の変化を加速し、自分の力だけでは解決できない状況に直面しても、誰にも相談することができず、ひとりで抱え込み苦しむ方の増加につながっています。また、人口減少・少子高齢社会においては、多様化・複雑化する市民ニーズに対応していく手段のひとつとして、デジタル化をさらに進めていくことが必須であると考えております。
 令和6年1月1日には石川県能登半島で最大震度7の地震が発生し、多くの建物が倒壊するなど甚大な被害がもたらされました。本市からは被災地の避難所支援や応急給水活動を行うため、職員や給水車の派遣、備蓄物資の提供、市と災害時の協定を締結していただいている株式会社丸沼倉庫様のトイレトレーラーを派遣いたしましたが、被災地では現在もなお、復旧に向けた支援が必要な状況が続いております。本市におきましては、地震や大雨などの自然災害時には、市民の皆さんが命を守るための行動を速やかにとることができるよう、情報発信や避難所開設などをできるだけ早い段階において実施しておりますが、高齢者や障害のある方など避難時に支援を必要とされる方が困ることのないよう、災害対策をさらに進めていくことが必要と考えております。

2 令和6年度の重点的に実施する取り組み

 令和6年度においては、「子育て支援の充実」、「相談窓口の充実」、「デジタル化の推進」、「災害対策の推進」を重点的に実施する取り組みとして位置づけ、施策を進めてまいります。

〇子育て支援の充実

 こども医療費については令和6年4月から通院・入院ともに18歳まで無償化いたします。
 学校給食費は令和5年度に改定し、改定分を市が負担してまいりましたが、令和6年度も引き続き、改定分を市が負担いたします。また、保育園給食は、食材の高騰に伴い、給食の質を低下させずに提供することが困難な状況であることから給食費の見直しを行いますが、増額分を市が負担することで、保護者の経済的負担を軽減します。

〇相談窓口の充実

 お亡くなりになられた方の手続き専用窓口を開設し、遺族に寄り添いながら必要な手続きをお手伝いします。また、子どもたちの悩みごとや助けを求める声を受け止め、早期に解決することができるよう、(仮称)こども人権相談窓口を設置します。ひとり親家庭等への支援は、電話やメール、ビデオ通話アプリによる相談窓口を新たに設置し、休日や夜間も安心して相談できる体制を強化します。

〇デジタル化の推進

 課税課窓口で申請書作成時に、カードリーダーに本人確認書類を置くことで氏名等を転記するシステムを導入し、申請書記入の負担を軽減します。小・中学校には、統合型校務支援システムや保護者連絡システムを導入することで、教職員の負担軽減や保護者の利便性向上を図ります。

〇災害対策の推進

 令和5年度から着手している地域防災計画の改定を継続し、災害に備えるほか、避難時に支援を必要とする方が安全に避難できるよう、要支援者個別避難計画の策定を促進するなど、防災対策の強化を図ります。

3 第5次朝霞市総合計画の4つの基本概念に沿った新たな施策

 第5次朝霞市総合計画で定める将来像「私が 暮らしつづけたいまち 朝霞」の実現に向けて設けました4つの基本概念、「安全・安心なまち」、「子育てがしやすいまち」、「つながりのある元気なまち」、「自然・環境に恵まれたまち」に沿って、新たな施策などを実施します。

〇「安全・安心なまち」

•溝沼地区の浸水対策工事、膝折町1丁目の浸水対策工事(設計)を行います
•内間木地区浸水被害軽減対策の検討を行います
•消防団員の消防服等を更新します
•仲町市民センター大規模改修工事、博物館外壁等改修工事、中央公民館長寿命化改修工事(設計)、(仮称)福祉等複合施設建設工事(設計)を実施します

〇「子育てがしやすいまち」

•幼稚園から認定こども園へ移行する事業者に整備費の一部を補助します
•公設公営の保育園で、おむつ月額定額サービスを導入します
•令和5年度から着手している第3期朝霞市子ども・子育て支援事業計画の策定作業を継続します
•小・中学校におけるタブレット端末を活用したAIドリルを導入します
•第三中学校に難聴者を対象とする学級を、第四中学校に自閉症・情緒障害者を対象とする学級を設置します
•第十小学校外壁工事等の大規模改修工事を実施します

〇「つながりのある元気なまち」

•帯状疱疹任意予防接種費用の一部を助成します
•成年後見制度に関する相談窓口を設置します
•朝霞市自殺対策計画の改定を行います
•第5期地域福祉計画を策定します
•小・中学校の部活動等における地域人材の活用を促進します
•小・中学校への朝霞市民まつり「彩夏祭」の鳴子踊り参加を支援するための補助金を増額します
•埼玉県が実施する出会いサポート事業に参加します

〇「自然・環境に恵まれたまち」

•都市計画マスタープランや朝霞駅南口周辺道路の安全対策基本構想の策定を継続します
•みどりの基本計画を改定します
•城山公園の利用再開に向けた整備を行います
•都市公園等の樹木の定期点検を実施します
•まぼりひがし公園と(仮称)宮戸二丁目公園を整備します
•滝の根公園の遊具を更新します

 そのほか、朝霞地区4市共用火葬場の設置につきましては、志木市、和光市、新座市と連携を図りながら、基本構想の策定を進めてまいります。
 最後に、令和5年度に着手した第6次総合計画の策定は、令和8年度の始期に向けて引き続き市民の皆さんのご意見を伺いながら、新たな朝霞の未来像の構築に取り組んでまいります。

 

 以上のような基本的な考え方に基づきまして、編成いたしました令和6年度(2024年度)一般会計予算は、前年度当初予算に対し、2.4パーセント増の512億200万円でございます。