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平成28年度施政方針

印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 記事ID:0049417 更新日:2016年5月10日更新

  我が国の経済状況は、国の積極的な景気刺激策により回復の傾向を見せておりますが、近年の原油安や中国の景気減速、世界的な広がりを見せるテロの脅威など、地政学的リスクは高まりを見せており、今後も、状況については、注視していく必要がございます。
 また、日銀は度重なる金融緩和により、経済の下支えを行っておりますが、アメリカ合衆国においては利上げを決定するなど、経済の引き締め政策に転じており、世界的にその影響が懸念されているところであります。
  こうした不安定な外部状況の中、我が国の財政状況は、経済の回復による税収入の回復が見られるものの、高齢化に伴う社会保障関係経費の増加は避けられないものとなっております。また、平成32年度に名目GDPを平成26年度の約490兆円から600兆円とする目標を掲げており、このための景気刺激策を含めて、国の平成28年度予算の一般会計総額は過去最大のものとなっております。
   一方、平成32年度には基礎的財政収支を黒字とする目標を掲げており、経済再生と財政健全化の両立が必要とされるところとなっております。
   地方に対する財源に関しましては、地方創生推進交付金が創設された一方、平成28年度地方財政対策において、地方交付税、臨時財政対策債が引き続き減額されるなど、地方にとっては不透明な状況が続いております。
   こうした中、本市の財政状況は、歳入については市税収入が平成20年の水準に回復したものの、歳出では社会保障関係経費が年々増加し、依然厳しい状況が続いております。したがって、平成28年度の予算編成につきましては、限られた財源の効率的・効果的な活用が必要とされることから、政策的に事業の優先度を判断し、選択と集中を徹底した予算編成に取り組んできたところでございます。
   平成28年度は、平成37年度までの10年間にわたる市政の方向性を定めた、第5次朝霞市総合計画の初年度にあたります。総合計画では、将来像を「私が 暮らしつづけたいまち 朝霞」とし、“私”が「朝霞に暮らしつづけたい」「朝霞で暮らしてみたい」と思えるような、魅力的で住みやすいまちにしていくことを目指してまいります。そして、この将来像を実現するために、「安全・安心なまち」、「子育てがしやすいまち」、「つながりのある元気なまち」、「自然・環境に恵まれたまち」という4つの基本概念を定め、この基本概念を基本計画における6つの政策分野と関連させ市民の皆さんと同じ方向を向き、力を合わせて取り組んでいきたいと考えております。
   それでは、それぞれの基本概念に沿って、平成28年度の主な施策を申し上げます。
   まず、1点目の「安全・安心なまち」では、「日常生活において安全で安心して暮らしていける」と実感できるまち、「災害時においては、みんなで助け合って乗り越えられる」と思えるまちを目指します。
   災害対策では、災害対策を円滑に行う体制を構築し、防災行政無線のデジタル化整備工事を行うなど、防災関連施設や資機材などの整備に努めてまいります。あわせて、災害時の被害を最小限にするため、自主防災組織の支援を行い、加えて地域防災意識のより一層の高揚を目的として、地域防災リーフレットの作成を行います。
   防犯では、自治会などに対する防犯灯維持管理費の補助を拡充することに加え、防犯カメラの設置工事に対する補助を行い、地域コミュニティによる防犯活動を推進してまいります。
   健康、福祉では、全ての人が安心して暮らせるよう、こども医療費、ひとり親家庭等医療費、重度心身障害者医療費において、市町村民税非課税世帯等に対し、入院時食事療養費等の支給を行い、難病患者見舞金についても増額を行います。さらに、乳がんの早期発見のため自己検診用に利用する乳がんグローブの配付、徘徊の恐れのある高齢者の早期発見、保護を目的とした徘徊高齢者見守りシールの配付を行うなど、保健・医療・福祉サービスの充実を図ります。
   また、高齢者福祉計画及び介護保険事業計画の策定を行うなど、社会保障制度の適正な運営に努めてまいります。
   教育では、学校生活や登下校時の子どもの安全・安心を守るための取組を、学校、家庭、地域が一体となって推進してまいります。
   都市基盤では、誰もが安全・安心にまちを歩くことができるよう、都市計画道路観音通線の整備など、幹線道路の整備を行うほか、歩きやすい歩道の整備を行い、生活道路の安全を確保してまいります。さらに、道路安心・安全緊急改良工事を行い、危険な交差点や通学路の交通安全の強化を図ってまいります。
   また、近年、台風や集中豪雨により、道路冠水等が発生しておりますが、これら浸水被害軽減のため、雨水排水の緊急改善対策を実施してまいります。
   公共施設の安全に関しましては、旧憩いの湯の解体事業を行うほか、市民会館の施設耐震化事業を実施し、加えて、今年度に引き続き、庁舎施設耐震化事業を行うなど、計画的な耐震化・老朽化対策を行い、市民の皆さんに安心して公共施設を利用していただけるように努めてまいります。
   このほか、市民の皆さんの利便性を図るため、住民票等のコンビニ交付を実施してまいります。
   次に2点目の「子育てがしやすいまち」では「このまちで子どもを育て、その喜びを実感できる」まちを目指します。
   健康・福祉では、私立保育園就園費等補助金、私立幼稚園就園費等補助金の増額を行い、子育て世帯の負担軽減を図り、放課後児童クラブの運営では、小学校の教室を利用した定員の拡充に加え、放課 後児童クラブ整備事業補助金を創設し、民間の放課後児童クラブの誘致を行うなど、継続した支援体制とサービスの充実に努めてまいります。
   また、地域における子どもの居場所づくりの充実を図るため、新たな児童館の建設に取り組んでまいります。
   学校教育では、中学校区ごとに行うふれあい推進事業に対する補助金の増額や、小学校パソコン教室の端末機器の入れ替えを行うなど、子どもたちの学習内容の充実を図ってまいります。
   また、生活困窮者自立支援事業として、生活困窮などにより学習が進んでいない中学生・高校生を対象に本人及び保護者に対して家庭訪問や学習教室の開催を行います。
   都市基盤では、子どもたちの交流の場となる公園施設の長寿命化対策を行い、子どもと家族が暮らしやすい生活環境づくりに努めます。
   3点目の、「つながりのある元気なまち」では、「いきいきと暮らし、様々な人々と絆を結び、自分らしい人生を送れている」と実感できるまちを目指します。
   防災では、地域における防災の取組を通じて、助け合えるまちの実現に努めるほか、健康・福祉では、一人ひとりの個性や能力を生かして暮らし続けることができるよう、高齢者、障害のある方、子育て中の家庭など、全ての人々が、地域の中で支えあう仕組みづくりに努めてまいります。
   生涯学習では、志木、和光、新座を含めた四市合同で、丸沼芸術の森が所蔵している美術品の展覧会を開催するなど、地域の文化や行事の活性化を図ります。
   また、彩夏祭、黒目川花まつり、朝霞アートマルシェ、北朝霞どんぶり王選手権といった朝霞の四季のイベントを通じて、朝霞の魅力を市内外に発信してまいります。
   コミュニティでは、地域コミュニティの要である自治会・町内会やNPOなど、市民活動団体の支援を継続し、住民の主体的なまちづくりを促進します。
  さらに、平成29年3月には、本市が市制施行50周年を迎えることから、記念式典や記念事業の準備を進めることに加え、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおいて、陸上自衛隊朝霞訓練場が射撃競技の会場となることから、新たに担当部署を設け、市のプロモーションやお客様を迎え入れる、おもてなしの準備などを行い、朝霞市がさらにつながりのある元気なまちとなるよう努めてまいります。
   最後に4点目の「自然・環境に恵まれたまち」では、「四季折々の草花、動物、川や湧水などの自然が豊かである」、「まちの歴史や文化伝統を大切に次の世代に手渡していける」と実感できるまちを目指します。
   健康・福祉では、高齢者、障害のある人、子育て中の家庭など、それぞれ朝霞の豊かな自然に触れ合うことができる場や機会を提供できるよう努めてまいります。
   教育・文化では、朝霞の貴重な文化財や自然環境について学ぶ機会を積極的に提供し、中央公民館のプラネタリウムのオリジナル番組を制作するなど、身近な環境に対する理解を深めてまいります。
   環境では、地域リサイクル活動推進補助金の拡充や、ごみ焼却処理施設の更新に引き続き取り組むなど、循環型社会の構築に向けた取組を行ってまいります。
   都市基盤では、基地跡地公園・シンボルロード整備基本計画の見直し、黒目川の桜並木管理事業での健康遊具の設置など、身近な自然とのふれあいと景観の保全を行ってまいります。
   以上のような基本的な考え方に基づきまして、編成いたしました平成28年度一般会計予算は、前年度当初予算に対し、3.5パーセント増の382億5,000万円でございます。

 

主要な事業

○地域防災リーフレット作成

○防犯カメラ設置工事補助金

○徘徊高齢者見守りシール配付

○日本手話言語普及の取組

○朝霞市障害者ふれあいセンター開設

○生活困窮世帯への学習支援

○乳がんグローブ配付

○オリンピック・パラリンピック準備事業

○市制施行50周年記念事業実施

○住民票等のコンビニ交付

○防犯灯維持管理費補助金

○私立保育園就園費等補助金増額

○放課後児童クラブ定員拡充

○私立幼稚園就園費等補助金増額

○ひとり親家庭等医療費支給拡充

○こども医療費支給拡充

○重度心身障害者医療費助成拡充

○難病患者見舞金増額

○地域保健福祉活動振興事業費補助金増額

○ふれあい推進事業補助金増額

○プラネタリウム番組ソフト制作

○地域リサイクル活動推進補助金増額

○基地跡地公園・シンボルロード整備基本計画の見直し

○(仮称)センター児童館建設

○健康増進センター改修工事

○北朝霞公民館改修工事

○市民会館施設耐震補強工事

○観音通線整備

○北朝霞陸橋改修工事

○道路安心・安全緊急改良工事

○公園改修工事

○黒目川近接広場等健康遊具設置工事

○緊急雨水排水改善対策

○旧憩いの湯解体工事