本文
咽頭結膜熱に注意(令和5年11月15日現在)
咽頭結膜熱(プール熱)に注意!
咽頭結膜熱(プール熱)の埼玉県感染症発生動向調査による2023年第45週(令和5年11月6日~11月12日)の1医療機関(定点)当たり報告数が、国の定める流行警報の基準値を超えたと、11月15日に県の報道発表がありました。警報が発令されるのは、統計のある1999年以来初めてです。
咽頭結膜熱(プール熱)の感染に注意しましょう。
2023年第45週(11月6日~11月12日)の定点当たり患者報告数(人)
流行終息基準値 | 1.00 |
---|---|
埼玉県 |
3.80 (前週比+1.12) |
朝霞保健所管内 |
4.00 (前週比+1.00) |
咽頭結膜熱(プール熱)とは?
- 咽頭結膜熱は、アデノウイルスによって感染する病気です。
- 小児を中心に、主に夏に流行しますが、最近の傾向として、冬季にも小流行が見られることがあります。
- プールでの感染があることから「プール熱」とも呼ばれます。
感染経路
- アデノウイルスは、感染力が非常に強いウイルスです。
- 患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスによって感染(飛まつ感染)、あるいは、目やにや尿・便の中に出たウイルスが付着した手や、タオルなどの患者が触れたものを介して、ウイルスが口や目の中に入ることによって感染します(経口・接触感染)。
- プールだけでなく、温泉施設などでの感染も見られます。
症状
- 39℃前後の発熱、咽頭炎(のどの痛み、発赤など)、結膜炎(目の充血、目やになど)を3主症状とし、その他リンパ節の腫れ、腹痛、下痢などが生じることがあります。
- 症状は1~2週間でおさまります。
- 頻度は高くありませんが、重症化した場合は肺炎などを合併することがあります。
治療
- 特別な治療法はなく、患者の症状に合わせた対症療法が行われます。
- 目の症状が強い場合は、眼科での治療を行います。
感染拡大を防ぐポイント
- アデノウイルスにはアルコール消毒は効きにくいため、石けんと流水でのこまめな手洗いをしましょう。
- むやみに目や口に触れたり、こすったりしないようにしましょう。
- 患者との密接な接触を避け、タオルの共用はしないようにしましょう。
- 症状消失後も、約1か月は尿・便からウイルスが排泄されるので、症状がなくなっても、排泄後の念入りな手洗い、排せつ物の処理に注意しましょう。